糖尿病神経障害って、どんな病気?

糖尿病になると、細い毛細血管がもろくなるなどのダメージを受けます。末梢神経に血液を運ぶ毛細血管が傷つくと、十分な酸素と栄養が運ばれなくなり、感覚や運動を司る神経と自律神経に悪い影響が及びます。

感覚神経が障害を受けると、手足の先に痛みやしびれといった症状が現れます。「ぴりぴり」「じんじん」といった痛みやしびれなどの症状を伴う人は約15%程度といわれていますが、自覚症状のない人も含めると30~40%にみられる頻度の高い合併症です1)
糖尿病は、初期の段階では自覚症状がほとんどないため、足先に「ぴりぴり」した痛みや「じんじん」としたしびれを感じて、初めて糖尿病とわかる場合もあります。そのまま放置すると足の感覚鈍麻から切り傷などにも気付かず、感染を伴って細胞壊死を招き、切断を余儀なくされることもあるため、早期の治療が必要です。

1)堀田 饒:”第4章疼痛疾患 2.糖尿病性神経障害” 神経障害性疼痛診療ガイドブック 小川 節郎編 南山堂:124, 2010

自律神経は、障害を受けても感知しにくいため、初期では気づかないことが多いといわれています。自律神経は、体温や血圧など、人間が生きていくために必要な機能を調節している神経なので、障害を受けると、身体に様々な症状が現れ、QOL(生活の質)が著しく低下します。

毛細血管がダメージを受け、酸素や栄養が運ばれなくなる。 末梢神経が障害を受ける。 自立神経に関係するさまざまな症状があらわれる。

糖尿病神経障害の原因

糖尿病神経障害がなぜ起こるかは、まだはっきりわかっていません。
高血糖の状態が続くと、一因として「ソルビトール」という、障害を起こす原因となる物質が神経細胞に蓄積します。その結果、神経線維に異常が生じて感覚が鈍くなったり、麻痺が起こるといわれています。また、高血糖によって毛細血管の血流が悪くなるため、神経細胞に必要な酸素や栄養が不足するために起こるという説もあります。

監修:
  • 糖尿病神経障害って、どんな病気?
  • 糖尿病神経障害に伴う痛み・しびれの特徴
  • 糖尿病神経障害と診断されたら
  • 糖尿病神経障害に伴う痛み・しびれの治療法