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痛みのコラム

特集3痛みの豆知識

いまだ未解明、
筋肉痛のメカニズム

「筋肉痛」は、多くの人が経験したことのある痛みです。しかし、科学的にはまだ明らかになっていないことが多いようです。

筋肉痛が起こる原因は、以前は、筋肉内にたまった「乳酸」という代謝物質が筋肉への酸素供給を邪魔することによって生じるといわれていました。しかし、現在では、筋肉痛は筋肉の組織が損傷すると考える説が最も有力だといわれています。この「損傷」説では、人は普段行う運動量にみあうだけの筋肉量しか身につけていないので、運動量が急に増えると筋組織が損傷され、筋肉痛が生じるとしています1)

また、「歳をとると筋肉痛が遅れてあらわれる」という話もよく耳にしますが、年齢と筋肉痛の関係もよくわかっていません。
ある研究では、20~60歳代の方々に一定の運動を負荷し、筋肉痛のあらわれる時期をみましたが、年齢と筋肉痛の関係は認められませんでした。同じ人でも運動や筋肉の部位によって筋肉痛のピーク期が異なっていたことから、筋肉痛は単に年齢だけでなく、運動様式や筋の形態なども影響しているのではないかと報告しています2)

私たちの身近にある筋肉痛ですが、まだまだわかっていないことがたくさんあるのですね。

  • 1) 野坂 和則:“10.1 筋肉痛のメカニズム” 筋の科学辞典‐構造・機能・運動‐ 福永 哲夫編 2 朝倉書店:446, 2003
  • 2) 野坂 和則:デサントスポーツ科学 8:250, 1987

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総監修:
日本大学総合科学研究所 教授 小川 節郎 先生